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2006年6月30日 (金)

サンクトペテルブルク・フィルの本拠地が初の大改修

 【サンクトペテルブルグ発】サンクトペテルブルグ・フィル(旧レニングラード・フィル)の本拠地であるフィルハーモニー協会大ホール(ショスタコーヴィチ・ホール)が7月、建立以来167年初の大改修に入る。ホールは1839年に貴族会館として建てられ、ロシアの大演奏家すべてのほか、シューマン夫妻、リスト、ベルリオーズ、サラサーテらもロシア来演時にそのステージに立ってきた。
 ホールでは改修前の6月4日から7月4日まで、サンクトペテルブルグ・フィルの創立85周年を記念する「音楽コレクション」と題された国際音楽祭が開催されている。開幕の4日には、ちょうどその日が誕生日に当たる指揮者の故エフゲニー・ムラヴィンスキーに捧げるコンサートが、マクシム・ショスタコーヴィチの指揮で行われた。「音楽コレクション」は23のコンサートからなり、テミルカーノフ、ドミトリエフといった地元も大物はもちろん、ミシェル・ダルベルト、リーズ・ドゥ・ラ・サール、バーバラ・ヘンドリックスなど外国勢も出演して多彩なプログラムを披露している。

6月 30, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月29日 (木)

ローマで《Jr.バタフライ》の制作発表

 【ローマ発】この夏、イタリアのプッチーニ・フェスティヴァルで上演される《Jr.バタフライ》の制作発表が28日、ローマの日本文化会館で行われた。制作発表にはフェスティヴァルのニコライ会長、作曲家の三枝成彰をはじめ、台本とイタリア公演の演出を手がける作家の島田雅彦氏、それに中村雄二・駐イタリア大使が顔を揃え、公演に向けての思いを語った。この日の制作発表には、報道陣ら約30人が集まり、公演への関心の高さを伺わせた。
 三枝のオペラ《Jr.バタフライ》は、プッチーニのオペラ《蝶々夫人》の息子である「Jr.バタフライ」を主人公とした作品。太平洋戦争を背景に日本人の恋人ナオミとの愛の物語。《蝶々夫人》初演の100年後に当たる2004年に東京で初演、2005年には初演版に手を入れた神戸版が阪神淡路大震災復興10年を記念して上演された。
 《Jr.バタフライ》が上演されるプッチーニ・フェスティバルはプッチーニが暮らしたマサチュッコリ湖のほとりの小さな美しい村で毎年夏に行われており、プッチーニの作品を野外上演している音楽祭で、2006年で第52回を迎えるが、プッチーニ以外の作品が上演されるのはフェスティバル史上初。公演は8月3日と、長崎に原爆が落とされた9日に行われる。
 今回のイタリア公演には、佐野成宏(Jr.バタフライ役)、佐藤しのぶ(ナオミ役)、直野資(野田少佐役)、大島幾雄(マッカラム・レバイン役)といった初演時のメンバーが顔を揃え、大友直人がプッチーニフェスティバル・オーケストラ、六本木男声合唱団倶楽部を指揮する。また、イタリア公演には、照明デザイナーの石井幹子、デザイナーのコシノジュンコ、舞台美術の松井るみ、ダンサーの伊藤キムら、世界的な活躍を続けるアーティストたちが加わる。

6月 29, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月28日 (水)

第15回「ショパン国際ピアノ・コンクール」写真集発売
発売記念する写真展、コンサートも

 【東京発】第15回「ショパン国際ピアノ・コンクール」の写真集が発売されることになった。「ショパン 〜第15回ショパン国際ピアノコンクール写真集〜」がそれで、コンクールのオフィシャルカメラマン、ドミニク・スクルジャークが撮影した写真を集めたもの。コンクール出場者の緊張感のあふれる表情を写し撮り、汗の一粒まで捉えている。発売元は株式会社「ショパン」で変形版(250mm×250mm)で112ページ、予価は税込みで3000円。
 また、その発売を記念して、東京・恵比寿の恵比寿麦酒記念館で写真展とコンサートが開催される。写真展は8月5日(土)〜13日(日)の8日間で、約20点の写真が展示される。一方、コンサートは8月25日(金)18:30から。記念館所有のスタインウェイピアノを使う、サッポロビール株式会社主催の出版記念コンサートも開催され、コンクールで第4位に入賞した山本貴志をはじめ、前回のコンクールで熱いステージを披露したコンテスタントの出演が予定されている。終演後には、招待客を招いたレセプション・パーティーも行われる。入場無料。
 写真集・写真展に関する問い合わせは、株式会社ショパン(03-5721-5525)まで。ショパンでは同時に、写真展の会場で20分程度、ピアノを演奏したいというピアニストも募集している。

6月 28, 2006 国内ニュース |

2006年6月24日 (土)

サンクトペテルブルクに「Kitara」の姉妹ホール

 【サンクトペテルブルク発】サンクトペテルブルク・マリインスキー劇場内にこのほど、新たにコンサートホールが誕生した。元々は衣装館があった場所に建設されたもので、札幌コンサートホール「Kitara=キタラ」を手本にしているのが特徴。14日夕、政府要人らを招き、劇場の芸術監督のワレリー・ゲルギエフの指揮で披露演奏会が行われた。正式な開館は今秋を予定している。
 ゲルギエフと「Kitara」の出会いは2002年。ゲルギエフがマリインスキー劇場管弦楽団と演奏した時、その音響の「たぐいまれな透明感」(ゲルギエフ氏)に惚れ込み、「Kitara」の音響を設計した音響工学家の豊田泰久氏(53)=米ロサンゼルス在住=に設計を依頼した。 建設費用は3400万ドル(約三十九億円)で、そのほとんどが日本たばこ産業(JT)など世界各国の企業や劇場のファンから寄せられた寄付で賄われたという。
 14日の披露演奏会は音響テストを兼ねたもので、演奏されたのは、マリインスキー管が二度の札幌のコンサートで演奏しているチャイコフスキー《くるみ割り人形》の音楽。会場にはお手本になった「Kitara」の写真が掲げられた。ゲルギエフは舞台あいさつで「世界最高のホールの一つ」とキタラを絶賛した。

6月 24, 2006 国内ニュース |

2006年6月23日 (金)

ザンドナイ国際声楽コンクール
砂川涼子にザンドナイ賞

 【ミラノ発】ソプラノ砂川涼子がこのほど、イタリアのリーヴァ・デル・ガルダで行われた第12回「リッカルド・ザンドナイ国際声楽コンクール」で、ザンドナイの曲の最優秀演奏者に贈られる特別賞リッカルド・ザンドナイ賞を受賞した。イタリアの作曲家ザンドナイの名を戴いたコンクールは、若手オペラ歌手のためのコンクール。往年の名ソプラノ、ミエッタ・シーゲレが芸術監督・審査委員長を務め、世界中から35歳未満の若手歌手が参加している重要なコンクールの一つです。過去の入賞者からは、イタリア内外の主要歌劇場で活躍する歌手を数多く輩出している。
 今年のコンクールは5月24日~27日に行われ、第1位はロシアのメゾ・ソプラノ、第2位がイタリアのメゾ・ソプラノ、第3位がロシアのソプラノとイタリアのメゾ・ソプラノ、パリアッチ賞をイタリアのテノールが受賞した。砂川はファイナルで、ドニゼッティのオペラ《マリア・ディ・ロアン》からアリア〈慈悲深き神よ〉、ザンドナイの歌曲〈セレナータ〉、〈みみずく〉の3曲を歌った。27日には受賞者によるコンサートが行われ、砂川はピアノ伴奏でザンドナイの歌曲2曲を披露した。
 砂川は武蔵野音楽大学大学院を修了した1998年に第34回「日伊声楽コンコルソ」、翌年には第69回「日本音楽コンクール」で優勝、的確なベルカント唱法を身につけた逸材として注目を浴びてきた。その後、イタリアに留学して研鑽を積み、新国立劇場や藤原歌劇団の公演に主役でデビュー。その後も一時帰国して新国立劇場の「ドン・ジョヴァンニ」(ツェルリーナ)、「カルメン」(ミカエラ)、藤原歌劇団「イル・カンピエッロ」(ガスパリーナ)などの公演に出演を重ねている。

6月 23, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月22日 (木)

大勝秀也がボリショイ・オペラにデビュー

 【モスクワ発】指揮者の大勝秀也(おおかつ・しゅうや)が6月15日、モスクワのボリショイ劇場にデビューを果たした。指揮したのはプッチーニの歌劇《トスカ》で、主役はエレーナ・ゼレンスカヤ。ボリショイ劇場では、《トスカ》は1971年以来284回も繰り返し上演されている定番だが、大勝の解釈は個性的なもので、テンポをぐっと落としているのが特徴。表現力のさらなる鮮やかさを求めて、と話しているが、オペラは全体で1時間も長くなった。18日の再演も好評。
 大勝は1961年、東京生まれ。東京音楽大学指揮科を卒業後、ドイツに渡り、ボン市立オペラ劇場音楽監督のアシスタントとして数多くのオペラを指揮し、その後、ドイツのゲルゼンキルヒェン市立歌劇場、ボン市立歌劇場第一指揮者として活動、96年7月にはスウェーデン・マルメ歌劇場の音楽監督に就任した。日本でもNHK交響楽団をはじめとするオーケストラに客演を重ねており、二期会の公演などオペラの指揮も数多く手がけている。大勝は料理の腕前も優れており、今回は本場のロシア料理を学び、マスターしたばかりのボルシチやペリメニ(ロシア風水餃子)を友人たちに振舞ったという。

6月 22, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月21日 (水)

出光興産が新たに美術館コンサートをスタート

 【大分発】出光興産が「美術」と「音楽」のコラボレーションをめざし、美術館内で行う新しいコンサート・シリーズを6月からスタートさせた。「MUSIC in MUSEUM by 出光」がそれで、美術展の会場の中で演奏会を行うのが特徴。第1回は大分県立芸術会館で「仙厓展」の会場を舞台に11日(日)、17日(土)、18日(日)に行われた。
 11日に出演したのは、新しい邦楽アンサンブルとして注目を集める「あいおいの会」のメンバーで、松崎晟山ら尺八の4人。一方、17日、18日には、読売日本交響楽団のコンサートマスターを務める小森谷巧を中心にした弦楽四重奏団が登場、江戸時代の僧「仙厓」が書いた掛け軸の前で演奏を繰り広げた。
 出光興産は「題名のない音楽会」(テレビ朝日系列)の番組スポンサーを40年以上も務めるなど、音楽メセナに力を入れており、「MUSIC in MUSEUM by 出光」は9月末に石川県九谷焼美術館、10月には北海道・苫小牧市博物館で行われる。

6月 21, 2006 国内ニュース |

2006年6月20日 (火)

オーケストラ・アンサンブル金沢
ヤンキース・松井の応援歌制作、歌詞を募集

 【金沢発】オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)が制作する、「ヤンキース・松井」の応援歌を作ることになり、その歌詞の公募が始まった。応援歌は指揮者の故・岩城宏之さん(享年73)が審査員として参加予定だったもので、岩城さんは1988年からOEKの音楽監督を務めていた。OEK関係者が亡くなる直前に見舞った際、岩城さんが「おれが生きてるうちに松井の応援歌をつくって広めなきゃね」と話していたという。OEKでは「岩城氏の思いも込めて実施します」と話しており、来季のキャンプまでにCDを制作する予定。詳細は076・232・0171。

6月 20, 2006 国内ニュース |

2006年6月19日 (月)

【訃報】佐藤功太郎/指揮者

 指揮者で東京芸術大学教授の佐藤功太郎(さとう・こうたろう)氏が15日、十二指腸がんのため亡くなった。62歳だった。葬儀は18日午後1時、東京都台東区上野公園14の5の寛永寺輪王殿で行われる。自宅は非公表。連絡先は中央区銀座8の6の25の梶本音楽事務所。喪主は妻ルリさん。
 佐藤氏は東京生まれ。幼少の頃からヴァイオリンを始め、その後、クラリネット、作曲、声楽を学んだ。東京芸術大学指揮科で渡邊暁雄に師事した後、1968〜70年まで米国政府フルブライト留学生としてボストンのニューイングランド音楽院に留学した。75年には再びベルリンに留学。ヘルベルト・フォン・カラヤンをはじめとする指揮者の下でさらに研鑽を積んだ。帰国後は群馬交響楽団、京都市交響楽団、新星日本交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者、首席指揮者などを歴任。亡くなるまで東京芸術大学音楽部指揮科教授を務めていた。

6月 19, 2006 訃報 |

2006年6月18日 (日)

チューリヒ歌劇場が新シーズン・プログラムを発表

 【チューリヒ発】チューリヒ歌劇場から新シーズン、2006/07シーズンのラインナップが発表された。チューリヒ歌劇場は辣腕アレキサンダー・ペレイラ総監督に率いられているが、新制作のプロダクションを毎月送り出しており、世界広しといえども他に並ぶものがない世界一活気に満ちた歌劇場でもある。2007年には、音楽総監督のフランツ・ヴェルザー=メストに率いられ、《ばらの騎士》などの演目を引っ提げての初の日本ツアーも決まり、ますます意気上がっている。

プレミエ:9月9日
ヴォルフ=フェラーリ《スザンナの秘密》、プッチーニ《ジャンニ・スキッキ》
指揮:ネロ・サンティ(75歳記念)
演出:グリシャ・アサガロフ
出演:アドリアナ・マルフィージ、ファビオ・サルトリ、フアン・ポンス

プレミエ:9月24日
ブゾーニ:《ファウスト博士》
指揮:フィリップ・ジョルダン
演出:クラウス・ミヒャエル・グリューバー
出演:サンドラ・トラットニック、トーマス・ハンプソン、グレゴリー・クンデ

プレミエ:10月15日
ヤナーチェク《りこうな女狐》
指揮:アダム・フィッシャー
演出:カタリーナ・タールバッハ
出演:マルティーナ・ヤンコヴァー、オリヴァー・ヴィドマー

プレミエ:11月26日
シャブリエ《星》
指揮:ジョン・エリオット・ガーディナー
演出:デーヴィッド・パウントニー
出演:マリー=クロード・シャピユ、ジャン=リュック・ヴィアラ、ジャン=フィリップ・ラフォン

プレミエ:12月16日
リヒャルト・シュトラウス《ナクソス島のアリアードネ》
指揮:クリストフ・フォン・ドホナーニ
演出:クラウス・グート
出演:エミリー・マギー、エレナ・モシュク、ロベルト・サッカ、ミヒャエル・ヴォッレ、アレクサンダー・ペレイラ

プレミエ:2007年1月14日
ヘンデル《セメレ》
指揮:ウィリアム・クリスティ
演出:ロバート・カーセン
出演:チェチーリア・バルトリ、イザベル・レイ、チャールズ・ワークマン

プレミエ:2月17日
モーツァルト《魔笛》
指揮:ニコラウス・アーノンクール
演出:マルティン・クーシェイ
出演:ユリア・クライター、エファ・リーヴァウ、ラズロ・ポルガー、クリストフ・シュトレール

プレミエ:3月11日
モーツァルト《フィガロの結婚》
指揮:フランツ・ヴェルザー=メスト(チューリヒ・オペラ音楽総監督)
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
出演:マーリン・ハルテリウス、マルティーナ・ヤンコヴァー、エルウィン・シュロット

プレミエ:4月22日
ロッシーニ《アルジェのイタリア娘》
指揮:パオロ・カリニャーニ
演出:チェザーレ・リエヴィ
出演:ヴェッセリーナ・カサローヴァ、エルウィン・シュロット、ウリストフ・シュトレール

プレミエ:6月3日
ザンドナーイ《フランチェスカ・ダ・リミニ》
指揮:ネロ・サンティ
演出:ジャンカルロ・デル・モナコ
出演:エミリー・マギー、フアン・ポンス、マルチェロ・ジョルダーニ

プレミエ:6月24日
シューマン《ファウストの情景》
指揮:フランツ・ヴェルザー=メスト
演出:ヘルマン・ニーチ&アンドレアス・ツィンマーマン
出演:マーリン・ハルテリウス、サイモン・キーンリサイド、ギュンター・グロイスベック

 

6月 18, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月16日 (金)

ウィーン・フィルの「ヨーロッパ・コンサート」
ドミンゴの指揮で6月30日に開催

 【ウィーン発】夏の宵、世界文化遺産のシェーンブルン宮殿の庭園で開かれるウィーン・フィル「ヨーロッパ・コンサート」が6月30日、午後8時30分から行われることになった。元々は6月2日に予定されていたが、嵐のため中止となっていた。フィッシャー大統領、シュッセル首相ら政府首脳の要請で30日に開催されることになったもの。2日はプラシド・ドミンゴの他、大人気のテノール、ロランド・ヴィラソンも出演のはずだったが、30日は都合が付かず、ドミンゴのみ出演となる。
 オープン・エアーの「ヨーロッパ・コンサート」はこれで3年目。入場料は無料で、昨年はズービン・メータとピニストのラン・ランの出演で9万人を集め、ヨーロッパ最大のクラシック・イベント。今回の指揮はドミンゴで、生誕100年のショスタコヴィッチ、生誕250年のモーツァルト、没後150年のシューマンの作品が中心。ショスタコヴィッチ:祝典序曲、モーツァルト:交響曲第40番から1楽章、シューマン:交響曲第2番から第2楽章、J・ショトラウス二世のスペイン行進曲、ウィーン気質などを取り上げるが、メキシコ人の作曲家ローサスのワルツ《波涛を越えて》をこの日、ウィーン・フィルが初めて演奏するのも話題だ。

6月 16, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月15日 (木)

岩城氏の「お別れの会」は18日にサントリーホールで

 【東京発】13日に亡くなった指揮者の岩城宏之氏の「お別れの会」が7月18日(火)、サントリーホールの小ホールで行われることが決まった。14時からで参列は自由。会場では、NHK交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢の有志が演奏を捧げる。

 [関連サイト]
 岩城宏之オフィシャル・サイト http://www.iwakihiroyuki.com/

6月 15, 2006 国内ニュース |

【訃報】ニコライ・コレッサ/作曲家

 【モスクワ発】ウクライナの作曲家ニコライ(ウクライナ風にはミコラ)・コレッサが老衰のため、6月8日にリボフで亡くなった。102歳だった。彼はブルックナー門下で民族音楽学者となったフィラレト・コレッサを父に持ち、1903年(ハチャトゥリヤンやムラヴィンスキーと同年)ウクライナで生まれ、生地の音楽学校を経てプラハとパリに留学、ヴィーチスラフ・ノヴァークに作曲を師事した。1931年に帰国して、リボフ音楽院で教鞭をとり、同市のオーケストラやオペラ・バレエ劇場の指揮者も務めた。
 作品には2篇の交響曲、ウクライナ組曲、3つの管弦楽組曲をはじめ、ピアノ曲や合唱曲、映画音楽まで数多い。「指揮テクニックの基礎知識」などの著書でも知られ、ウクライナには彼の名を冠した国際指揮者コンクールもある。90歳まで作曲を続け、百歳の時に「ウクライナ英雄」の称号を与えられた。3年前に脚を痛めてから車椅子生活を送っていたが、近年は眼と手も病んでいたという。

6月 15, 2006 訃報 |

2006年6月14日 (水)

ヴィリー・デッカーが病気でまた降板

 【ウィーン発】病気のため、このところ降板が続いている演出家のヴィリー・デッカーが、来年5月28日にプレミエを迎えるウィーン国立歌劇場の新制作《ボリス・ゴドノフ》の演出も交代することになった。代役はヤニス・コッコス。コッコスはギリシャ出身で、昨年はミラノ・スカラ座で《神々の黄昏》、《タウリスのイフゲーニア》、《さまよえるオランダ人》を演出し、06年秋には、ブリュッセルのモネ劇場で《トリスタンとイゾルデ》を演出する。

6月 14, 2006 海外ニュース/その他 |

トーマス・カクシュカ追悼演奏会にラトル、アバド参加

 【ウィーン発】昨年亡くなった世界最高峰の弦楽四重奏団、アルバン・ベルク弦楽四重奏団のヴィオラ奏者であり、教育者、また人格者としても敬愛されていたトーマス・カクシュカの追悼演奏会がラトル、アバド等の参加によって開かれることになった。演奏会が行われるのは10月29日で、会場はウィーン・コンツェルトハウス。
 出演者はアンゲリカ・キルヒシューラガー(メゾソプラノ)、マダレーナ・コジェナー(メゾ・ソプラノ)、トーマス・クワストホフ(バリトン)、イルヴィン・アルディッティ(ヴァイオリン)、ハインリヒ・シフ(チェロ)、エリザベート・レオンスカヤ(ピアノ)、サイモン・ラトル(ピアノ)、アルバン・ベルク弦楽四重奏団、ウィーン・フィル楽団員、クラウディオ・アバド(指揮)。
 演奏会ではモーツァルト、シューベルト、R・シュトラウス、メシアン、ドヴォルザーク、ラフマニノフ、クライスラー、マーラーの作品がプログラムに予定されている。

6月 14, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月13日 (火)

【訃報】ジョルジ・リゲティ/作曲家

 作曲家のジョルジ・リゲティ(83)が12日朝、長い闘病生活の後にウィーンで亡くなった。数多くの作品のうち、一般的には1978年にザルツブルク音楽祭で初演されたオペラ《グラン・マカーブル》=ピーター・セラーズ演出、スタンリー・キュブリック監督が映画「2001年宇宙の旅」で使用した《アトモスフェール》などが知られている。ウィーン市は名誉墓地を提供する予定。
 リゲティ1923年、ルーマニア・クルージュ生まれ。両親はユダヤ系ハンガリー人で、早くから音楽的才能を発揮したという。しかし、ナチス・ドイツ時代に父親と兄弟を強制収容所で失った。戦後はハンガリーの社会主義政権の下で作曲活動を続けたが、56年のハンガリー動乱の際、オーストリアに亡命。「書きかけの楽譜と歯ブラシだけを持っての逃亡だったという。西側に移ってからはピエール・ブーレーズ、カールハインツ・シュトックハウゼン、ルイジ・ノーノたちとの交流、共同作業が実現。アヴァンギャルドと伝統の間に位置しながら、現代音楽のキーパーソンとして活躍を続けた。
 オーストリア国家大賞(1990)、高松宮記念世界文化賞(1991)、ユネスコ音楽賞(1997)、シベリウス賞(2000)、アドルノ賞(2003)、ポーラー賞(2004)、フランクフルト音楽賞(2005)など受賞多数。

6月 13, 2006 訃報 |

ムーティ指揮《魔笛》のゲネプロを公開

 【ザルツブルク発】この夏の音楽祭で、リッカルド・ムーティが指揮するモーツァルトの歌劇《魔笛》のゲネプロが一般公開されることになった。この夏の音楽祭でリニューアル・オープンするモーツァルト劇場(旧・祝祭小劇場)の改築費用を捻出するため。《魔笛》のチケットは既に全公演が完売している。公開されるのは7月26日15時から。チケットは40〜150ユーロで、6月12日より発売が始まった。

6月 13, 2006 海外ニュース/その他 |

【訃報】岩城宏之/指揮者

 日本を代表する指揮者の一人、岩城宏之(いわき・ひろゆき)氏が13日午前0時20分、心不全のため東京都内の病院で死去した。73歳だった。葬儀は故人の遺志により、親族のみで行う。7月にお別れの会が開かれる予定。
 岩城氏は東京生まれ。東京芸術大打楽器科在学中に学生オーケストラを作って指揮を始め、近衛管弦楽団のティンパニー奏者を経てNHK交響楽団副指揮者となり、1956年に指揮者としてデビューした。60年にはN響初の世界一周演奏旅行に同行して脚光を浴びた。その後、ウィーン・フィルの定期演奏会を日本人として初めて指揮したほか、ベルリン・フィルなど世界のトップ・オーケストラに客演を続け、69年にオランダ国立ハーグ・フィルの常任指揮者、73年にメルボルン交響楽団の首席指揮者に就任した。特にメルボルン響との縁は深く、94年には氏の名を冠した「イワキ・ホール」も誕生した。
 日本での活動では、75年に札幌交響楽団の正指揮者に就いたほか、「日本にも本格的な室内管弦楽団を」と呼びかけ、オーケストラ・アンサンブル金沢創設に参画、その後、亡くなるまで音楽監督を務めていた。また、現代音楽の演奏にも傾注、邦人作曲家の初演を数多く手がけた。87年に頸椎(けいつい)の難病を患って以来、さまざまながんで20回以上も手術を受けながら指揮を続け、一昨年からはベートーベンの交響曲全9曲を大みそかから未明にかけて1人で指揮するなど精力的な活動を展開していた。
 紫綬褒章、日本芸術院賞、中島健蔵音楽賞、サントリー音楽賞など授賞多数。また、文筆家としても知られ、「フィルハーモニーの風景」で日本エッセイスト・クラブ賞を授賞。軽妙なエッセーを書き、また歯にきぬ着せぬ発言で音楽界のご意見番的な存在でもあった。
 今年に入ってからは、5月24日に都内で行われた東京混声合唱団の創立50周年記念コンサートで元気な姿を見せたものの、月末になって入院。28日には東京フィルを指揮して没後10年を迎えた盟友の作曲家、武満徹の作品を指揮する予定で、26日のリハーサルへ車いすで現れたが、めまいを訴えて指揮を断念していた。

6月 13, 2006 訃報 |

2006年6月12日 (月)

演出のペーター・コンヴィチュニーが病気で降板
シュトゥットガルト歌劇場の《カルタゴのエネアス》世界初演

 【シュトゥットガルト発】シュトゥットガルト歌劇場でクラウス・ツェーライン支配人最後の新制作として注目されていたオペラ《カルタゴのエネアス》の世界初演で、演出を手がけていたペーター・コンヴィチュニーが病気のため、演出から降りることになった。コンヴィチュニーは日本から帰国後、5月初めにシュトゥットガルト入りしたが、体調がすぐれず、一時休養したものの体力的に厳しいという。《カルタゴのエネアス》はヨーゼフ・マーティン・クラウス(1756〜92)の作品で、7月2日の公演が世界初演となる。演出については、コンヴィチュニーのコンセプトに基づき、ツェーラインと演出助手ミカエラ・ディク、ミヒャエル・フォン・ツア・ミューレンが行うという。

6月 12, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月11日 (日)

ウィーン・フィル、新シーズンの定期演奏会

 【ウィーン発】ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(VPO)の新シーズン・プログラムの概要が明らかになった。指揮台に立つ10人は、リッカルド・ムーティ、ニコラウス・アーノンクール、ジョルジュ・プレートル、ワレリー・ゲルギエフ、マリス・ヤンソンス、ダニエル・バレンボイム、クリスティアン・ティーレマン、チャールズ・マッケラス、ダニエレ・ガッティ、小澤征爾、となった。詳細は以下の通り。

※注)M1:マチネ(午後)土曜日チクルス=10回、M2:マチネ(午前)日曜日チクルス=10回、S:ソワレ(夜)チクルス=7回

10月07日(土)15:30
M1第1回定期演奏会
指揮:リッカルド・ムーティ
曲目:ハイドン:交響曲第39番/モーツァルト:交響曲ト短調K183/サリエリ:《再発見されたエウローパ》よりバレエ組曲/ハイドン:交響曲第89番

10月08日(日)11:00
M2第1回定期演奏会
指揮・曲目とも、10月07日と同じ

S 10月09日(月)19:30
第1回定期演奏会
指揮・曲目とも、10月07日と同じ

10月23日(月)19:30
S 第2回定期演奏会
指揮:ニコラウス・アーノンクール
曲目:モーツァルト:交響曲第39番、交響曲第41番「ジュピター」ハ長調

10月28日(土)15:30
M1第2回定期演奏会
指揮:ニコラウス・アーノンクール
曲目:シューマン:交響曲第3番《ライン》/シューベルト:水上の精霊の歌(アーノルト・シェーンベルク合唱団)/シューベルト:交響曲第7番《未完成》

10月29日(日)11:00
M2第2回定期演奏会
指揮・曲目とも、10月28日と同じ

11月23日(木)19:30
S第3回定期演奏会
指揮:ジョルジュ・プレートル
曲目:ブラームス:交響曲第2番/R・シュトラウス:「薔薇の騎士」組曲/ラヴェル:ラ・ヴァルス

11月25日(土)15:30
M1第3回定期演奏会/ニコライ・コンサート
指揮・曲目とも11月23日と同じ

11月26日(日)11:00
M2第3回定期演奏会
指揮・曲目とも11月23日と同じ

12月16日(土)15:30
M1第4回定期演奏会
指揮:ワレリ・ゲルギエフ
曲目:ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(独奏:ニコライ・ズナイダー)/ショスタコヴィッチ:交響曲第4番

12月17日(日)11:00
M2第4回定期演奏会
指揮・曲目とも12月16日と同じ

12月18日(月)19:30
S第4回定期演奏会
指揮・曲目とも12月16日と同じ

01月12日(金)19:30
S第5回定期演奏会
指揮:マリス・ヤンソンス
曲目:ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ/ドヴォルザーク:交響曲第8番

01月13日(土)15:30
M1第5回定期演奏会
指揮・曲目とも01月12日と同じ。

01月14日(日)11:00
M2第5回定期演奏会
指揮・曲目とも01月12日と同じ

02月14日(水)19:30
S第6回定期演奏会
指揮:ダニエル・バレンボイム
曲目:シューマン:交響曲第4番/ワーグナー:《タンホイザー》序曲/ワーグナー:《神々の黄昏》よりふたつの断片/ワーグナー:《ニュルンベルクのマイスタージンガー》前奏曲

02月17日(土)15:30
M1第6回定期演奏会
指揮:ダニエル・バレンボイム
曲目:バルトーク:舞踊組曲/バルトーク:ピアノ協奏曲第2番(独奏:ラン・ラン)/バルトーク:弦・打・チェレスタのための音楽

02月18日(日)11:00
M2第6回定期演奏会
指揮:ダニエル・バレンボイム
曲目:
指揮・曲目とも01月17日と同じ

03月24日(土)15:30
M1第7回定期演奏会
指揮:クリスティアン・ティーレマン
曲目:ブルックナー:交響曲第8番

03月25日(日)11:00
M2第7回定期演奏会
指揮:クリスティアン・ティーレマン
指揮・曲目とも24日と同じ

04月20日(金)19:30
M1 第8回定期演奏会
指揮:チャールズ・マッケラス
ベートーヴェン:《プロメテウスの創造物》序曲/ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番(独奏:イェフィム・ブロンフマン)/コダーイ:《孔雀》変奏曲/ヤナチェック:タラス・ブルバ

M2第8回定期演奏会
04月22日(日)11:00
指揮・曲目とも20日と同じ

05月12日(土)15:30
M1第9回定期演奏会
指揮:ダニエレ・ガッティ
曲目:ストラヴィンスキー:ミューズに引かれるアポロ/チャイコフスキー:交響曲第6番《悲愴》

05月13日(日)11:00
M2第9回定期演奏会
指揮・曲目とも12日と同じ

06月09日(土)15:30
M1第10回定期演奏会
指揮:小澤征爾
曲目:コルンゴルド:ヴァイオリン協奏曲(独奏:ベンヤミン・シュミット)/チャイコフスキー:交響曲第1番

06月10日(日)11:00
M2第10回定期演奏会
指揮・曲目とも06月09日と同じ

06月11日(月)19:30
S 第7回定期演奏会
指揮・曲目とも06月09日と同じ

 

6月 11, 2006 海外ニュース/その他 |

ハンブルクの新コンサート・ホール総支配人人事が決着

 【ハンブルク発】ハンブルクで建設中の新コンサート・ホール「エルプ・フィルハーモニー」の総支配人人事が決着した。総支配人に就任するのはクリストフ・リーベン=ゾイター(41)。ハンブルク市文化局は来週にも、ボイスト市長が市庁舎でリーベン=ゾイター氏を正式に紹介するという。「エルプ・フィルハーモニー」総支配人は、同時に旧ムジーク・ハレ(現在のライツ・ハレ)の総支配人も兼ねる。新ホール「エルプ・フィルハーモニー」は2009年秋に開場する。
 リーベン=ゾイターはウィーン生まれで、現在はウィーンのコンツェルトハウス総支配人の地位にある。情報学、音響技術等を学び、コンピューター産業のプロジェクト・マネージャーでキャリアをスタートし、1988年に当時のコンツェルトハウス総支配人アレクサンダー・ペレイラがアシスタントとして招き、音楽マネージメントの世界に入った。93年にはチューリヒ・オペラ支配人に就任したペレイラに付いてチューリヒに移ったが、その3年後にはウィーン・コンツェルトハウスに総支配人として戻っていた。

6月 11, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月10日 (土)

SWR交響楽団、カンブルランとの契約を延長

 【バーデン・バーデン発】バーデン・バーデンとフライブルクを本拠にするSWR(南西ドイツ放送)交響楽団はこのほど、首席指揮者のシルヴァン・カンブルラン(58)との契約を2009年まで延長した。カンブルランは1999年から首席指揮者を務めている。カンブルランは1948年、フランス生まれ。パリ高等音楽院で学び、その後、フランクフルト歌劇場の音楽監督などを務め、ザルツブルク音楽祭などへの客演も多い。

6月 10, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月 9日 (金)

ドイツでW杯熱気!
ミュンヘンで 「三大オーケストラとスターたち」

 【ミュンヘン発】サッカーワールドカップ開幕を9日に控え、開催国ドイツは盛り上がりを見せ始めている。6月9日に開会式と第1戦ドイツ対コスタリカが行われるミュンヘンでは、7日にオリンピック・スタジアムで「三大オーケストラとスターたち」と名付けたガラ・コンサートが行われた。コンサートには約2万5千人が集まり、寒い野外でほぼ3時間のコンサートを楽しんだ。
 「三大オーケストラ」というのは、ミュンヘンに本拠を置くミュンヘン・フィル、バイエルン放送交響楽団、バイエルン州立歌劇場管弦楽団のこと。3つのオーケストラはそれぞれのシェフ、クリスティアン・ティーレマン、マリス・ヤンソンス、ズービン・メータが指揮台に立ち、《タンホイザー》や《ワルキューレ》、《カルミナ・ブラーナ》などを演奏した。自身が熱烈的なサッカー・ファンであるプラシド・ドミンゴも出演。ダイアナ・ダムローと《椿姫》から〈乾杯の歌〉を歌い、ワルツまで踊るというサービスぶりだった。また、ピアニストのランランも登場し、超絶技巧を披露した。
 バイエルン州のシュトイバー州首相はこのガラ・コンサートを「サッカー・ワールドカップの文化的序曲」と述べていたが、コンサートの最後は、参加した500人の音楽家全員で、《You’ll never walk alone》、《We are the Champions》を大合唱。花火を打ち上げ、開幕前々夜を盛大に祝った。コンサートの模様は8日の23時15分から、ドイツ・テレビ(ARDチャンネル)でダイジェスト版が放送される。

6月 9, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月 8日 (木)

オーケストラ界のW杯!?
第1回「世界交響楽団フェスティバル」開幕

 【モスクワ発】第1回「世界交響楽団フェスティバル」が3日、モスクワの「連邦の家」コンサートホールで開幕した。フェスティバルは12日の祝日(ロシアの日)にちなんで政府が主催したもの。国民に世界のオーケストラを楽しんでもらうのが目的で、今年は世界の4つのオーケストラが招待された。オープニングを飾ったのは、ズビン・メータ率いるイスラエル・フィル。生誕70年、創立70年というコンビは、ベートーヴェンの歌劇《レオノーレ》から序曲第3番、ベルリオーズの《幻想交響曲》を取り上げた。
 その他、招かれたのは、ロリン・マゼール指揮トスカニーニ・フィル、チョン・ミュンフン指揮フランス国立放送フィル、クラウス・ペーター・フロール指揮アカデミー室内管弦楽団、そしてロシアの代表として、創立50年のアーノリド・カッツ指揮ノヴォシビルスク交響楽団が登場した。トスカニーニ・フィルはウェーバーの歌劇《魔弾の射手》序曲、ドヴォルザークの交響曲第8番、メンデルスゾーンの交響曲第4番《イタリア》、フランス国立放送フィルはラヴェルの《マ・メール・ロワ》とブルックナーの交響曲第6番などを取り上げている。宴は11日まで。

6月 8, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月 7日 (水)

【訃報】堤祥作/ハープ奏者

 ハープ奏者の堤祥作(つつみ・しょうさく)氏が6日、札幌市内の病院で亡くなった。53歳だった。実兄は指揮者の堤俊作氏。
 大阪府茨木市出身。自宅は札幌市中央区南4条13丁3-15-804。桐朋学園大学卒業後、ディプロマ・コースで学び、ハープをヨセフ・モルナール、ピアノをミエ・ザイラ、中島和彦に師事。1975年から2001年まで、東京シティフィルハーモニック管弦楽団で活躍した。ソリストとしても活動、オーストリア放送協会で録音された、ヘンデルのハープ協奏曲が全ヨーロッパで放送されている。また、後進の育成にも尽力、札幌市のライズ音楽院でハープ演奏の講師などを行っていた。
 葬儀・告別式は通夜が6日(火)午後7時から、告別式は7日(水)12時から、札幌市白石区中央2条3丁目4-10の大元(011-814-7788)で行われる。喪主は母・堤マスエさん。葬儀・告別式の問い合わせは博愛社(011-552-1111)。
 今月中に東京で「お別れ会」が行われる予定。

6月 7, 2006 海外ニュース/その他 |

ライプチヒ市の「バッハ・メダル」がトン・コープマンに

 【ライプチヒ発】ライプチヒ市が5日、恒例のバッハ・メダルを今年はオランダのチェンバロ奏者で指揮者のトン・コープマンに授与すると発表した。バッハ・メダルは、長くバッハの音楽の普及に貢献した個人の業績に対して送られるライプチヒ市の栄誉メダルで、毎年バッハ・アルヒーフの主催で開催されている「バッハ音楽祭」の期間中に発表される。昨年の受賞者は指揮者のジョン=エリオット・ガーデイナー。コープマンは今年61歳、1979年にアムステルダム・バロック・オーケストラと合唱団を創設以来、チェンバロ、オルガン奏者、指揮者、またバッハ研究家として活躍し、99年から定期的に録音してきた同オーケストラとのバッハのカンタータ全曲がこの秋で完結するという。

6月 7, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月 6日 (火)

バッハ・コレギアム・ジャパンがヨーロッパ・ツアー終了
ロンドン・デビューで〝激戦区〟に強烈なインパクト

 【ロンドン発】鈴木雅明率いるバッハ・コレギアム・ジャパン(BCJ)が5月、約3週間の日程でヨーロッパ・ツアーを行った。今回のツアーは12日、スペイン・サラゴサからスタート。続いて、ヴァレンシア、マドリード、ビルバオ、アルメリアとスペインの各都市を周り、その後はミラノ、アムステルダムで公演を行った。また、ライプチヒでは「バッハ音楽祭2006」に客演、音楽祭の開幕を飾った。その後もニュルンベルクで公演を行い、ツアーを締め括る30日のロンドンの演奏会も大成功に終わった。
 ロンドンでBCJが公演を行うのは初めて。鈴木自身は昨年、「Academy of Ancient Music(AAM)に客演しているが、今回のコンサートはバービカンホールの「偉大な演奏家」シリーズの一貫として計画されたもので、演奏会の直前には主要新聞の芸術欄にプレビュー記事が多く出るなど異なる破格の扱いだった。バービカンホールは通常オーケストラの演奏会をやる大ホールなのだがほとんど英国人の聴衆で満員、内田光子の姿も見られた。 
 英国ではここ30年、ロジャー・ノリントン、トレヴァー・ピノック、クリストファー・ホグウッド、ジョン=エリオット・ガーデイナーといった人々によって古楽の伝統が培われており、ロンドンを本拠地としている演奏団体だけでAAMをはじめ、「The English Baroque Soloists」、「Academy of Ancient Music」、「The English Concert」、「 Kings Consort」、「Orchestra of Age of Enlightenment」と群雄割拠の賑わい。加えて、ヨーロッパ大陸からは多くのアンサンブルが定期的に訪れる〝激戦区〟で、耳の肥えたファンも多い。そんなロンドンでも、BISレーベルから出ているバッハのカンタータ集をはじめ、BCJの録音は一貫して良い評が出ており、関係者の間では来英が心待ちにされていた。
 BCJが今回のツアーに用意したのは、J.S.バッハのカンタータBWV30、管弦楽組曲第1番BWV1066、マニフィカトBWV243を組み合わせたAプログラム、BプログラムはJ.S.バッハのロ短調ミサ曲BWV232。ロンドンではロ短調ミサ曲が演奏され、今回も鈴木特有の、技術的に高度だが敬虔で素晴らしい演奏が繰り広げられた。ソプラノのジョアン・ラン、クリスティーナ・ランズハーマー、テノールのゲルト・テュルク、バリトンのペーター・コーイという声楽陣も素晴らしく、中でも、聴衆が一番感銘を受けたのは、カウンターテノールのロビン・ブレイズによる最後のアリア「Agnus Dei…」。翌日以降の演奏会評もそれを指摘したものが多く、今回のデビュー・コンサートでBCJは古楽の〝激戦区〟の聴衆に強烈な印象を残した。

6月 6, 2006 海外ニュース/その他 |

2006年6月 5日 (月)

METのヴォルピー総支配人が引退
シーズン最終日に記念コンサート

 【ニューヨーク発】世界四大歌劇場の一つ、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)でシーズンの最終日である5月20日、ジョセフ・ヴォルピー総支配人(66)の引退を祝う盛大なガラ・コンサートが行われた。外部から呼ばれるのが常であった歴代の総支配人の中で、ヴォルピーは初のMET生え抜き。16年間にわたったヴォルピー時代を支えてきた名歌手たちが集まり、夢の競演が繰り広げられた。
 引退するヴォルピーは、イタリア人移民三世でニューヨーク・ブルックリン生まれ。42年前に一介の見習い大工としてMETの大道具部門に入り、90年にはトップに登りつめた、まさにアメリカン・ドリームの具現者のような人物で、裏方出身者として舞台技術を熟知し、組織を掌握し、マネージャーとして運営面でも優れた手腕を発揮して、その功績が高く評価されている。
 それだけにこの夜の出演者は豪華の極みで、ルネ・フレミング、デボラー・ヴォイト、スーザン・グラハム、ベン・ヘップナー、トーマン・ハンプソン、ナタリー・デセイ、カリタ・マッティラ、ワルトラウト・マイヤー、オルガ・ボロディナ、ファン・ディエーゴ・フローレス、ラモン・ヴァルガス、ロベルト・アラーニャ、ディミトリー、ホロストフスキー、ルネ・パペが顔を揃え、得意のアリアやアンサンブルで会場の拍手を奪い合った。また、キリ・テ・カナワ、フレデリカ・フォン・シュターデ、ドローラ・ザジック、ジェームズ・モリス、サミエル・レイミーといったヴェテラン組も会場を沸かせた。
 ミレッラ・フレーニもスピーチに立ち、リンカーン・センターに移る前のMETにデビューした時のエピソードを披露。出番の直前、ステージで縁起物の折れたクギを探していたら、「あなたの探しているのはコレでしょう」と、ある大道具さんがクギを差し出してくれたという。彼は「あなたの新たな船出に際し、私から幸運の折れたクギを贈ります」と言ったと振り返ったが、それが若き日のヴォルピーだったという。そんなエピソードを披露した後、フレー二は「ミミの別れ」の終わりのフレーズを歌った。
 フレー二の後は、プラシド・ドミンゴ。本来は音楽監督のジェームズ・レヴァインがすべての指揮をするはずだったのが、怪我のため出場できず、かわりに6人(!)の指揮者が伴奏を受け持った。ワレリー・ゲルギエフ、マルコ・アルミリアート、ジェームズ・コンロン、パトリック・サマーズ、ペーター・シュナイダー、そして、ドミンゴも一部を担当した。
 ヴォルピーの最後の大仕事は、6月に行われる日本公演となる。8月からは、コロンビア・アーティスト、ソニーと渡り歩き、辣腕として鳴らしてきたピーター・ゲルプが後任として総支配人に就任する。

6月 5, 2006 |

2006年6月 4日 (日)

ドレスデン・シュターツカペレ、11月にアジア・ツアー

 【ドレスデン発】ドレスデン・シュターツカペレが11月、アジア・ツアーを行うことになった。チョン・ミョンフンに率いられてのツアーで、公演は11日の上海での演奏会からスタート、北京、台北、ソウル、仁川を周り、日本は東京と大阪で公演が行われる。日本では22日に東京オペラシティ・コンサートホール、23日に東京芸術劇場、24日に大阪のザ・シンフォニーホールで演奏会が行われる。プログラムはベートーベンの交響曲第5番と第6番、ブラームスの交響曲第1番と第4番、ヴァイオリン協奏曲。ヴァイオリンは樫本大進。

6月 4, 2006 |

2006年6月 3日 (土)

シュトゥットガルト放送響
ノリントンとの契約を延長

 【シュトゥットガルト発】シュトゥットガルト放送交響楽団の首席指揮者、サー・ロジャー・ノリントン(71)の契約が2011年まで延長された。ノリントンは1998年から首席指揮者を務めているが、その演奏は「シュトゥットガルト・サウンド」と呼ばれ、ドイツ内外で高く評価され、オーケストラの名声を高めている。コンサートの多くはライブ録音され、<SWR music>レーベルから発売されている。06/07シーズンはブルックナーがプログラムの中心となる。フォスSWR(南西ドイツ放送)会長は、「サー・ロジャーとSWRは切っても切れない関係だ。契約延長は多くの音楽ファンにとって嬉しいプレゼントだ」と述べている。

6月 3, 2006 |

2006年6月 2日 (金)

「東京のオペラの森」がオーディション
2007年のオペラ公演で

 【東京発】「東京のオペラの森」が、2007年3月に小澤征爾の指揮で舞台上演するワーグナーの歌劇《タンホイザー》の出演者のためのオーディションを行うことになった。2007年の《タンホイザー》は、パリ国立オペラ、バルセロナのテアトロ・リセウとの共同制作。演出は ロバート・カーセンで、「タンホイザー」に ステファン・グールド、「エリザベート」に クリスティーン・ゴーキー、「ヴェーヌス」に ミシェル・デ・ヤング、「ヴォルフラム」に ルードヴィック・テズィエーが出演する。
 オーディションで募集するのは、「ビーテロルフ」=バス、「ハインリッヒ」=テノール、「ラインマール」=バス、「ヴァルター」=テノールの4役で、このうち「ヴァルター」はカバーキャストのみ、その他はメーンキャストとカバーキャストそれぞれを募集する。オーディションの問い合わせは、東京のオペラの森事務局・オーディション係03−5205−6401まで。

6月 2, 2006 |

W杯記念! ベルリン・ドイツ響がオープンエア・コンサート

 【ベルリン発】ベルリン・ドイツ交響楽団の次期首席指揮者のインゴ・メッツマッハーが7月2日、、サッカー・ワールドカップを記念し、ベルリンのブランデンブルク門の前でオープンエア・コンサートを行うことになった。音楽関係者の間では、メッツマッハーの熱烈的なサッカー・ファンとして知られている。コンサートが行われる2日は準決勝戦の前日でゲームのない日。コンサートは『サッカーの世界のオーケストラ音楽』とネーミングされており、ワールド・カップ参加国にちなんだ曲が演奏される。ヴァイオリンのマキシム・ヴェンゲーロフ、トランペットのハーカン・ハルデンベルガーの出演も予定されている。コンサートは21時からで、入場は無料。

6月 2, 2006 |

2006年6月 1日 (木)

ウィーン・フォルクスオーパーの次期監督にロベルト・マイヤー

 【ウィーン発】ウィーン・フォルクスオーパーの次期監督にロベルト・マイヤー(52)が任命された。フォルクスオーパーでは、ロランド・ベルガー監督が契約より1年前の2007年夏で辞任することを表明、その後任探しが難航していた。107年の歴史を持つフォルクスオーパーで、マイヤーは25代目の監督となる。
 マイヤーは国境の町、ザルツブルク(オーストリア)に隣接するドイツのバートライヘンハルの生まれ。ザルツブルクのモーツァルテウム音楽・演劇大学に学んだ。1974年からブルク劇場所属の俳優として活躍。2001年にはオペレッタ〈こうもり〉のフロッシュ役でウィーン国立歌劇場にデビューしている。フォルクスオーパーへは《ラマンチャの男》のサンチョ・パンサ役で出演していた。

6月 1, 2006 |